【機能不全コミュニケーション ~ ダブルバインド】
日常のコミュニケーションで、頻繁に起きているのが、ダブルバインドと言われる状態。
ダブルバインドとは、一つのコミュニケーションの中で、2つの矛盾するメッセージが発せられているような状態です。
それはとても窮屈で不自然な状態を引き起こします。
ダブルバインドには、いくつかのパターンがありますが、そのひとつに言語レベルのメッセージと、姿勢やしぐさ、声のトーンなどの非言語レベルでのメッセージが矛盾しているケースがあります。
以下のような場合、そのパターンに該当します。
生徒に向かって、両こぶしを握りしめ、こめかみに血管を浮き上がらせながら、大きな声で、「みんな!こんな時はリラックスするんだ」、と叫んでいる熱血教師。
うつむきながら、小さな震えるような声で、「わたしにまかせていれば大丈夫ですよ。安心してください」という医者。
眉間にしわをよせ、口をとがらせながら、吐き捨てるように「私はとても柔和な性格です。」と自己紹介する人。
参観日に「この問題解くの、自信がある人」、と言われて、恐る恐る手を挙げている小学生。
人の話を全く聞こうとしない、コミュニケーションの達人セミナーの講師。
「今日はとても楽しかったです」、と言いながら腕時計ばかり見ている彼女。
「おんどれ、いてもうたろか、このカス!」と言ったあと「あぁ、怖かった」という未知やすえ。
もうお分かりでしょうが、同じく吉本新喜劇でのMr.オクレの芸風もまさにこのパターンにあてはまりますね。
上のような例はとてもわかりやすいマンガのような光景ですが、これに近い事が私たちの日常でも、よく行われています。
ダブルバインドは大概無意識に行われているので、メッセージを発している本人も気付いてない場合があります。
気付いてない分だけコミュニケーションでも、知らず知らずに破壊的な影響を与えてしまいます。
コミュニケーションにおいて、あなたが望んでいるような反応を相手から得れない場合、このダブルバインドが生じている可能性があります。(もちろん相手の反応は相手次第ですので、この限りではありませんが)
このようなダブルバインドが自分のコミュニケーションで生じていないか、観察してみる必要があるかもしれませんね。
結論) 言語レベルと非言語レベルで起きるダブルバインドは喜劇では有効ですが、リアルコミュニケーションでは大きな障害になりうる、と私は絶対的な自信を持って声を大にして皆さんに伝えたい。(と、震えるような小声でうつむきながらつぶやく)
※ダブルバインドにはこれ以外にもいくつかのパターンがあります。
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