【暑い夏を乗り切る秘訣その1 ~身体感覚とリフレーミング】
今年は、春らしい比較的過ごしやすかった気候から、突然真夏になったような急激な気温変化で、体調を維持するのも大変だと思います。
そのような状況で、会う人との最初の挨拶が、「暑いですね」 になってしまっています。
これは深層心理的にとらえると、あまりよいとは言えません。
それは、「言葉=思考」 が、心や身体に影響を与えてしまうからです。
「言葉=思考」が、「暑い」と言った(思った)瞬間に、暑いと感じる以外の感覚をブロックしてしまいます。
その結果、「暑い→不快→うっとうしい→しんどい→夏バテしそう」 というネガティブループがはじまり、結果として夏バテしている自分をイメージしてしまい、実際にそうなるというオチに辿りついてしまいます。
では、夏バテしないために、どうすればいいのでしょうか?
ここでよく言われるのが、「言葉=思考」を変えなさい、ということ。
でも、このクソ暑い時に、「涼しいですね」とは、なかなか言えないと思います。
自分に嘘をつくことにもなってしまいかねない。
だからここでは、無理をして言葉を変えるよりも、「感覚そのものを、ただ感じてみる」、ということをおすすめします。
具体的にどうするのかというと、感覚そのものを掛け値なく、ただありのまま感じてみるのです。
実際にやってみると解ることですが、うだるような暑い日であっても、感覚そのものの中にはほんの少しですが、さわやかな感覚や心地よい感覚が必ず混ざりあっています。
そうして、心地よい感覚のかけらを見つけだして、その感覚にフォーカスすることで、次第に心地よい感覚を増幅します。
その時に「言葉=思考」が五感さえも支配している、その影響力を逆手に活用し、「涼しい」とか「気持ちいい」と言語化します。
するとさらに心地よい感覚が増幅されて、暑い日でも案外快適に過ごせるようになります。
この方法は、ただ暑さをしのぐ時だけに有効なものではなく、好ましくないと思える様々な状況で、現状の中の心地よい要素を見つけ出すためにとても有効なトレーニングになります。
苦痛を感じる仕事の中に、小さなやりがいを見出す。
息がつまるような緊張状態のなかに、ほんの少しの安らぎを見つける。
不愉快な出来事のなかに、小さな学びを見出す。
このように意識の焦点を、ポジティブなものに切変えることを「リフレーミング」といいます。
リフレーミングは、単なる言葉の言い換えのような上辺のものではあまり効果がありませんが、今日の例のように、身体の感覚をも巻き込んで実感することで、より大きな効果を生み出します。
「リフレーミング」とは、このように脳の大切な特性である、「脳の焦点化」をうまく活かすことに他なりません。
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