【無意識の声を聞く ~身体感覚を研ぎ澄ます】
皆さんは普段自分のからだを感じる時間をどれくらい持っていますか?
自分のからだを意識して感じようとしたことはない、という方もおられるかもしれません。
「ボデリィ・センサーション」というワークがあります。
マインドボディセラピーコースやNLP(神経言語プログラミング)講座でよく行っているワークです。
このワークは、ひたすら身体の感覚を感じることで、体感覚を研ぎ澄ましていきます。
「あなたは今何を感じますか?」というシンプルな質問を何度も何度も繰り返し行います。
最初は、わかりやすい身体感覚、たとえば「地面と足の裏が接している感覚」とか、「呼吸時に空気が入ってくる感覚」などが感じやすいのですが、次第に「お腹の辺りに何か熱い感覚がある」とか「胸のあたりがざわざわしている」、というような微細な感覚にシフトしていきます。
今流行のマインドフルネスや、フォーカシングやプロセスワークなど、身体感覚にフォーカスしたセラピーやスキルが数多く存在します。
なぜ多くのスキルが身体感覚にフォーカスし、研ぎ澄ますことを基盤にしているのか?
それは、無意識が私たちの意識の心(顕在意識)にコンタクトを取ろうとする時、身体感覚が使われる場合が多いからです。
だから無意識と対話する時に、身体感覚はとても大切な要素なのです。
「腑に落ちる」、「胸に響く」「胸が空く」「腰が重い」「首が回らない」 など、体感覚を通してある心の状態を表した言葉も数多くあります。
ではなぜ、無意識が顕在意識にコンタクトする時に身体の感覚を多用するのか?
それは、無意識と身体の結びつきを知ることで、理解できます。
私たちの身体を保守しているのは、主に無意識の働きです。
無意識が身体のコンディションを一定に保ってくれているからこそ、私たちは生命を維持できます。
この無意識の働きをホメオスタシスと言います。
たとえば体温が36度前後に保たれていることや、血圧なども多少の高低はあるものの、ほぼ一定の範囲内に保たれているのも、この無意識のホメオスタシスのおかげなのです。
このように見ていくと、ある意味「身体は、無意識そのものだ」と言ってもよいかもしれません。
ですから、身体感覚はダイレクトに無意識の何らかの作用によって作られており、身体感覚を通して無意識と対話するのは、とても理にかなっている事なのです。
無意識は、もちろん身体感覚だでではなく、イメージや音声を通してメッセージを伝えることもありますが、その中でも特に体感覚を通して伝えようとすることが多いように思います。
もちろん、その人の五感の使い方の癖(NLPで言うところの代表感覚)によっても、差はあるでしょうが。
前述のように、身体のある部分のある感覚を心の状態と結びつけた言葉が多いのは、やはり身体感覚が無意識のコミュニケーションの王道と言えるからではないか、と思っています。
頭で一生懸命考えている状態で、主に働いているのは、思考を司る顕在意識です。
でも時にはそこから少し離れて、身体で感じてみることで、あなたにとって大切な気付きや学びがあるかもしれません。
そのための第一歩として、今の自分の身体の感覚に意識をむけてください。
「私は今何を感じていますか?」
この質問を自分に投げかけて、身体をかんじてください。
地味ですがこれらのトレーニングが、あなたの無意識を活性化し、無意識の声を聞けるだけでなく、微細な氣感を感じるセンサーを直感力の覚醒などの様々な能力が開けてきます。
ぜひ、お試しください。
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